BCLラジオ ガイド 各機種について
SONY ICF-5900 スカイセンサー5900 ガイド
◆SONY ICF-5900 スカイセンサー5900 について◆
【特徴】
私の一番好きなBCLラジオです。当時この価格帯で待ち受け受信がほぼ確実にできて、
快適に短波放送を受信できた記憶があります。周波数読み取り精度が非常に高く現在でも
充分に実用レベルです。スプレッドダイヤルの両端は若干感度は落ちます。
MW,SW受信の際、高域がこもる傾向があるので、トーンコントロールを上手く使いましょう。
【中古品で入手できる商品の状態について】
@バンド切換の接触不良がある。 Aボリュームのガリ音が多い。 Bマーカー発信が弱い。
Cメインメモリとマーカー発振ポイントがズレがある。(多い)
D5900の一番の弱点、メーター不動。これは整備しても治らない場合があります。
Eスプレッドダイヤルの+側の感度低下が顕著。 Fなぜかライトプレートが無い物が多い。
Gポップアンテナ機構が効かない。ポップアンテナ部分の破損。
【整備について】
ICF-5900は整備を行えば充分実用品となります。(物理破損以外)
この他に、MW,SWバンドにおけるガリガリ音の発生。(2SC710不良)。ランプ切れ等もある。
音が出ない場合。低周波回路のドライブ部か又はパワーアンプの不良もあります。
メインメモリとマーカー発振ポイントは若干ズレがあります。特にSW2はこの傾向あり。
【その他 気がついた事】
ACアダプターはセンターマイナス 4.5Vです。現在の規格センタープラスのACアダプターは
極性が逆のため、使えないので注意してください。
ICF-5900に限った事ではありませんが、短波や中波ラジオを受信する際、周辺にノイズ源
特に携帯電話のACアダプタ、ノートパソコン用ACアダプタ及び蛍光灯はノイズが混入します
快適受信の為にはノイズ源を突き止めてラジオを楽しむ時は、気を付けてください。
【ACアダプターについて】
SONY純正で、型番AC-D3M 4.5V/400mAが使えます。当時はAC-110 4.5V/300mA
ですが、さすがに入手困難ですので、AC-D3Mをお勧めしています。
---【追記】AC-D3Mも手に入り難いようです。(2011/7/1)---
National RF-2200 クーガー2200 ガイド
◆National RF-2200 クーガー2200について◆
【特徴】
私が中学生の時に使っていたICF-5900のよきライバル機で同級生も使っていました。
ワンノブでチューニングができます。RFゲインの装備や選択度切替がついています。
音質が良く、ジャイロアンテナ装備中波良好。短波受信も抜群に良い。
SLOW/FASTダイヤル切替はメカニカルで実用的。短波イメージ受信に注意する。
【中古品で入手できる商品の状態について】
@ジャイロアンテナ可倒できない。 Aボリュームのガリ音が多い。 Bマーカー発信が弱い。
Cバンド切換スイッチの接触不良がある。Dメーター指針の塗装落ち。
E周波数ズレが大きい。 Fダイヤルライト切れ。G受信感度低下。
【整備について】
RF-2200は整備を行えば上記のような症状は改善されるケースが多いです。
この他に、稀にFM受信不良又は受信中のガリガリ音の発生。MWバンドの受信感度低下。
短波バンドの感度低下。周波数ズレ。特定バンドにおけるマーカー発振が弱い等がある。
ジャイロアンテナは中の状態により、修理可能かできない場合もあります。
スプリング受け部分の樹脂パーツの欠落具合によります。補強金具で治れば修正可能。
【電源コードについて】
電源コードは普通のメガネタイプではなく、若干ピン間の狭い7mmタイプです。
VICTOR CN-320Aが当店では、確認しています。7mmピッチ、1.8mのケーブルです。
TOSHIBA RP-2000F トライエックス2000 ガイド
◆TOSHIBA RP-2000F トライエックス2000について◆
【特徴】
私が中学生の時に使っていたICF-5900のよきライバル機で友人の一人が使ってました。
中波の選局ダイヤルが見やすい。正確に読める。短波は校正点から離れると若干ズレる。
FMの音質は素晴らしい。5900や2200に比べ玉数が少ないと思われます。
【中古品で入手できる商品の状態について】
@バンド切換の接触が悪い。 Aボリュームのガリ音が多い。 Bマーカー発信が弱い。
Cアンテナの先端が抜ける。D直読ダイヤルのロックができない。
Eフィルムダイヤルの位置が大きくズレている。 Fダイヤルライト切れ等
【整備について】
RP-2000Fは整備を行えば物理破損以外は実用動作します。
直読ダイヤルのメモリが腐食により汚れている物が多い。
マーカーはイメージも拾うので、短波直読を行うときは気を付けることが大切。
【電源ケーブルについて】
電源コードは普通のメガネタイプではなく、若干ピン間の狭い7mmタイプです。
VICTOR CN-320Aが当店では、確認しています。7mmピッチ、1.8mのケーブルです。
基本的にRF-2200と同じタイプです。
SONY ICF-6800 ガイド (現在修理受付はしていません。研究中)
◆SONY ICF-6800 について 研究中◆
【特徴】
当時の価格で79,800円もしたPLL方式で1KHz直読のすごいラジオ。
ラジオというより通信機型受信機に近いイメージがあります。FMは高音質。
実働品であれば貴重。概ね短波PLL部分の故障品が多い。大切にしたいラジオです。
【中古品で入手できる商品の状態について】
@MW、FMはOKで短波の受信がダメの物が多い。 Aボリュームのガリ音が多い。
B電池蓋のスプリング部分の破損(構造的に弱い)。無くても動作は問題ありません。
C修理の際壊したものか?AFC及びPOWERスイッチが折れている。
D表面パネルのレタリングのハゲ。磨きすぎるとすぐにレタリングが禿げるので注意。
Eダイヤル部(VFO部分)のランプ切れ。修理が大変な機種なので電球色LEDに交換が吉。
Fカウンター部表示の不良。メーターは5900よりも大丈夫の物が多い。
【整備について】
この機種の修理は大変です。まだ当方でも研究中のものが多い。
短波PLLの故障は概ねPLLループ部分のTR交換で治る物も多いが、複雑な物も多い。
当方でも何台か修理途中の機種あり。(研究中のものあり。)
実働品は素晴らしいです。プリセレの効果もあり感度、選択度、安定度共に素晴らしい。
【その他 気がついた事】
左右の取手部分が弱いので取扱注意する。破損後の落下に注意。
10MHzのバンド切換はたまに動かして確認すると良い。(接触不良の予防)。
【電源コードについて】
電源コードは当時は、SONY純正DK-33Hでしたが、現在は、DK-33Dが適合します。
SONY CRF-320 ガイド (現在修理受付はしていません。研究中@)
SONY CRF-320 ガイド (現在修理受付はしていません。研究中A)
SONY CRF-320 ガイド (現在修理受付はしていません。研究中B)
◆SONY CRF-320 について 研究中 及び修理内容の報告◆
【特徴】
当時の価格で320,000円もしたPLL方式で1KHz直読のすごいラジオ。
私が中学生の時に、確か、カクタX1で一度だけ見た記憶あり。
クオーツ時計もついて、1KHz直読!あまりにも凄い。大きい!
当時高かったので、展示品も怖くて触れなかったです。見ただけ。
【中古品で入手できる商品の状態について】
@SWのアナログ表示駆動用の樹脂のギヤが破損している。回らない物もあり。
ASメーターの引掛り、又は不動。塗装ハゲは、あまり無い。
C以前、SWだけでなく、MWのギヤが割れているものもありました。
Dクオーツ時計の進むものがある。修理経験はありません。
Eボリュームガリがたまに出る。ただし、この機種のボリュームは良いです。
FFMチューナーの感度不足、当方の2台共感度不足を修理しました。
G6800に良くある、PLLの不良はこの機種では見たことが無いです。
【整備について】
この機種の整備は大変というか、作業スペースが必要です。部品cVルク印刷が無い。
SWアナログメモリの駆動用樹脂のギヤが割れている。内部のストッパーギヤも破損品多い。
玉数が少なく、ジャンク品でも相当価格が上昇する傾向があり、なかなか手が出せない。
今回経験しましたが、サービスマニュアルは必須です。シルク印刷の関係。
はじめて修理する場合、2台あると便利です。ユニット交換で原因を調べやすい。
交換用の部品の入手。または、保守用の機器が高額&少ないので修理を受けにくいです。
【その他 気がついた事】
ほんとうに重いです。13kg。SWダイヤルは右に回すと周波数が下がる通常と逆です。
SWダイヤルが引っ掛かった時無理に回すと内部のストッパーギヤも破損します。注意。
ダイヤルライトはバンド切換と連動します。常時点灯ではありません。6800と同様。
【電源コードについて】
電源コードは当時は、SONY純正DK-33Hでしたが、現在は、DK-33Dが適合します。
YAESU FRG-7 ガイド ページ@ (整備 休止中です)
YAESU FRG-7 ガイド ページA (整備 休止中です)
◆ YAESU FRG-7 ガイド及び整備の記録 (整備 休止中です) ◆
【特徴】
当時59,000円した、YAESUの通信機型受信機FRG-7です。昔、高校生の頃TRIOの
R-300とかなり迷ってカタログを見比べて、X-1?で購入した記憶があります。
BCLラジオ等と比べるとやはり、本格的なアンテナを接続して上げた方が力がでます。
バンドを指定し、同調操作をして、プリセレで最高感度に、合わせます。
少し、操作の手間が増えますが、逆にこれが当時楽しみだったような気がします。
【中古品で入手できる商品の状態について】
@バンド切換及び、モードの接触不良がある。 Aボリュームのガリ音が多い。
Bロックランプの点灯がズレている。又は、きちんと動作しない。経年変化?
Cダイヤルランプ切れ。常時点灯になるこの部分は若干玉切れを起こしやすい?
D全体的な受信感度の低下。0-1000KHzのエンドエッジで感度低下が顕著。
EMODE、BANDのツマミのロックネジの頭がなめやすい。
【整備について】
整備を行えば、受信感度は回復するものが多いです。(物理破損以外)
測定器の関係もありますが、RFユニットのBPF調整は必須です。かなりクリティカルです。
内部のスペースが広く、ユニットも分かれているので、整備し易い機種ですが、
調整項目が多いです。MHzのロックランプは、経年変化の影響が出やすいようです。
【その他 気がついた事】
電池で使わない場合は、なるべく抜いてください。液漏れの防止。
外部アンテナを出せない場合、感度不足をBCLラジオに比べて感じ易い。
ロックランプは、消えてロックですが、逆だと使いやすかったのでは?個人の感想。
BCLラジオに比べ周辺のノイズの影響を受けにくいですが、外部アンテナをお勧めします。
モード、バンド切換の部分は負荷が大きいので、6角ネジの固定をお勧めします。
三菱 ジーガム FIC-404 ガイド ページ (修理受付はしていません)
◆ 三菱 ジーガム FIC-404 ガイド及び整備の記録 ◆
【特徴】
珍しい機種。三菱ジーガム404です。当時、19,800円。かなり以前、手にいれました。
電源が入らず、放り出していたのですが、今回整備してみました。パワースイッチ破損。
私が中学生の時も友人たちも持っている人はいませんでした。
ラジオの製作?等で、広告で見た記憶しかありません。上位機種の505が気になりました。
短波受信というより、音質が良くのんびりとFM,AMを受信するのに向いている気がします。
【中古品で入手できる商品の状態について】
@フィルムダイヤルのメモリのズレ。 Aボリュームのガリ音が多い。
B上部スイッチが構造的に弱い。スイッチの破損品が多い。
C整備マニュアルや回路図が入手困難?当方も無いです。
D各ツマミ類が破損し易いので、欠品の無い物を探す事。
Eメーターは大丈夫な物が多い。このモデルは玉数が少ないです。
【整備について】
各パネルの分解がやり難い。構造的にパネルに負荷がかかり良い。
上部スイッチもこの影響か?もろくなっている可能性が高いので注意です。
調整作業自体は、やり易いですが、整備マニュアルや回路図を見たことが無いです。
フィルムダイヤルの位置合わせもコツがいるようです。慎重に行いましょう。
当方でも、この機種の整備の受付は予定していません。505も含む。
【その他 気がついた事】
電源コードを接続するタイプです。2200用が使えるようです。
この機種は玉数が少ないので、上部スイッチ等交換品は、代用品を使いました。
音質は、ラウドネススイッチ等もあり、良いです。リスニング中心の方は良いです。
中波用のバーアンテナは長く、破損に注意してください。
上部のスイッチの扱いは丁寧に、経年変化?構造的に弱い?破損し易いです。
YAESU FRG-7700 ガイド (修理受付はしていません)
◆ YAESU FRG-7700 について 研究中 ◆
【特徴】
BCLラジオとは次元が違う、高級な通信型受信機です。ライバルにTRIO R-1000。
受信感度だけではなく、多信号特性を意識した作りで混変調に強いです。
12チャンネルをメモリーできるタイプもありました。メモリーも実用的に使えます。
【整備について】
さすがYAESUの通信型受信機で整備性は良いのですが、VCO周りのロウ付けは大量です。
ロウ付けを摘出する際、注意深く行いましょう。コアも割れやすいので注意です。
メイン基板が上側、PLL基板は下側に配置されており、テストポイントも多く親切です。
PLL基板を外す際は、バンドスイッチが干渉しますので注意してください。
ボリュームガリやモード切替等はやはり接触不良が出やすいので定期的に使いましょう。
National RF-B30 ガイド (修理受付はしていません)
◆ National RF-B30 について 研究中 ◆
【特徴】
PLL方式31バンドが特徴のBCLラジオ。プロシードB30価格は、当時59,800円。
当時私自身はあまりなじみがなかったです。SONYのICF-6800に近いイメージです。
派手さは無いですが、操作性は良い方です。FMの音質は良好です。SWの感度も良いです。
流通量は少なかったと記憶しています。お持ちの方も少ないのでは?
【整備について】
NationalのBCLラジオは概ね整備性が良いのですが、このラジオはやり難いです。
修理する際は筺体をひっくり返して、基板を外し調査しますが、バラしが大変です。
バリコンに糸掛けが使われている為、整備中に糸を切断しないように注意が必要です。
表示管回路を修理する際は、シールド板が多く、戻す時も少しコツがいるようです。
【その他】
電源コードは筺体に直付けです。この底面の収納部分の蓋を割り易いので注意が必要です。
National RF-2800 ガイド (修理受付はしていません)
◆ National RF-2800 整備参考例 ◆
【特徴】
1kHz直読デジタルカウンター搭載。プロシード2800。価格は、当時49,800円。
5900や2200でBCLを楽しんでいた後で販売された。新聞に大々的に広告が出ていました。
欲しかったですが、価格が高かったです。内部の作りはしっかりしています。
音質が良く、FMのリスニングも充分楽しめ、音量も充分パワーが感じられます。
【整備について】
内部の分解は比較的やり易いです。但し基板のネジ止めの際、破損に注意が必要です。
ダイヤルブロックからキーキー音がするものが多いですが、概ねグリス切れが多いです。
スピーカーグリルとガイドアームが錆びている物が多い。
BFOスイッチは構造的に入り難いです。ここのスイッチが惜しまれる所です。
【その他】
電池でご利用の際は、消耗が大きい機種ですので、電源コードで使う事をお勧めします。
SONY CRF-1 ガイド (修理受付はしていません)
◆ SONY CRF-1 愛用機の整備例 ◆
【特徴】
SONY CRF-1。非常に珍しい、BCL少年の頃も見たことがなかったです。当時248,000円。
バンド切替をせず、10kHz-30MHzをワンノブでカバーする特徴のあるレシーバーです。
今回は、入手時より不具合のあったメーターとランプ、電池金具を修理しました。
受信性能はさすがに素晴らしいです。リスニングにはNallow/Wideの帯域が絶妙です。
【整備について】
今回は、メーターとランプ交換のみの簡易整備。内部基板の修理は難易度が高い感じです。
電池ボックス内部にACアダプターが入り込む少し変わった構造をしています。
ネジの種類も多いので、分解時は記録を残しながら行いましょう。
メーターの配線が、背面のアルミのフレームに干渉しやすいので注意が必要です。
【その他】
電池をご利用されない時は、液漏れ防止の為、電池を抜いておいてください。